Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
牧野 高紘; 大島 武; 岩本 直也; 小野田 忍; 野崎 眞次*; 児島 一聡*
no journal, ,
炭化ケイ素(SiC)のイオン照射効果研究の一環として、n型六方晶(6H)-SiC上に作製した金属-酸化膜-半導体(MOS)キャパシタへ15MeV酸素のマイクロビームを照射し、発生するイオン誘起過渡電流(Transient Ion Beam Induced Current: TIBIC)を評価した。実験の結果、入射イオン数の増加に伴いTIBICシグナルのピーク高さが低下し、最終的にはTIBICピーク値が一定値になることが見いだされた。ここで、前述の測定後、同試料に順方向電圧(+1 V)を数秒印加し、再度同様のTIBIC測定を行ったところ、低下していたピーク値が初期値まで回復した。さらに測定を続けると、ピーク値は最初の測定と同様な振る舞いを示した。この現象は半導体と酸化膜界面に存在する深い準位を持った正孔トラップがイオン入射により発生した電荷により帯電することでデバイスの内部電界が弱まりピークを低下させるが、順方向バイアスの印加により正孔トラップが中性化するとピークが初期値に回復するという機構で説明できる。この結果から、SiC MOSキャパシタのイオン照射効果では、深い準位を持つ正孔トラップの存在を考慮する必要があることが明らかとなった。
伊藤 久義
no journal, ,
第58回応用物理学関係連合講演会のシンポジウム「グリーンイノベーションに向けたSiCパワーエレクトロニクス開発の進展」のクロージングリマークとして、SiCパワーエレクトロニクスに関連する研究開発の現状等に関する講演内容を取りまとめるとともに当該分野の将来展望等について言及する。
山口 憲司; 松村 精大*; 山中 雄介*; 北條 喜一; 鵜殿 治彦*
no journal, ,
これまでの研究で、1023K以上で加熱処理された-FeSi単結晶試料の表面には、Siの選択的蒸発によると思われる突起状の構造が生成することを指摘した。これを回避するために、イオンビームによるスパッタ処理を用いた低温プロセスの可能性を検討した。実験では、溶液成長法で作製した-FeSi単結晶試料を、超高真空装置内でNeイオンによりスパッタ処理を施し、照射後923Kでアニールした。RHEED(反射高速電子回折)で結晶性が回復するのを確認し、さらにAFM(原子間力顕微鏡)により突起状の構造が見られないことを確認したうえで、923KでFeSiターゲットを用いたスパッタ蒸着によりホモエピタキシャル成長を行った(膜厚:約30nm)。同様にRHEED並びにAFMでの観察を行ったところ、ホモエピタキシャル成長後の表面は、凹凸はあるものの、突起状の構造は認められず、しかも良好な結晶性を有していることがわかった。このことから、スパッタ処理は有効な手法と考えられる。
大場 弘則; 佐伯 盛久; 佐々木 祐二
no journal, ,
高レベル放射性廃液中に含まれている核分裂生成物から白金族元素を分離回収するために、レーザー光還元によって分離回収する方法を提案し実証試験を行った。溶液中の白金族元素イオンの電荷移動吸収帯を光励起し、溶液中の電子移動により元素正イオンを還元する。還元過程において元素正イオンが中性化すると微粒子が溶液中に形成するので、微粒子化した白金族元素だけを分離回収することができる。模擬溶解液を使用した試験では、ランタノイドイオンとしてNd,白金族元素イオンとしてPd, Rh, Ruを混合した水溶液を作製して、これに266nmのレーザー光を40分間照射し、さらにフィルターでろ過したろ液と照射前の水溶液について元素回収率を調べた。その結果、Ndは回収されずに、Pd, Rhは99%以上、Ruも52%の割合で回収できており、白金族元素のみの選択的な分離回収を1回の分離操作で可能なことを実証した。
宮下 敦巳; 大沼 敏治*; 土田 秀一*; 吉川 正人
no journal, ,
SiC半導体デバイスは耐熱性・耐電圧性・耐放射線性の面で非常に優れているが、SiCと酸化膜の界面に欠陥が発生するとデバイス性能が劣化するため、界面欠陥の解析が非常に重要となっている。本研究では実際のデバイス界面を模擬した原子構造モデルを計算機上に構築し電子構造を導出することで、界面欠陥が界面電気特性に与える影響を理論的側面から追求している。4H-SiC(0001)面(Si面)及び(000)面(C面)上に水晶を接続した2種類の界面原子構造モデルに対して、4000Kでの加熱を行った後、-1000K/psの速度で室温までの急冷を行い、アモルファスSiO/SiC界面原子構造を生成した。それぞれのモデルはシリコン252個,炭素144個,酸素216個,水素36個の648原子を含む。生成された界面では、Si面界面はほとんどがSi-O結合で接続しているが、他にもSi-Si結合やSiダングリングボンド(DB)が観察された。他方、C面界面ではC-Si結合が多いが、ほかにもC-O結合やC DBが観察され、面方位による界面構造の違いが認められた。
伊藤 拓人*; 出来 真斗; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武
no journal, ,
レーザーを用いた炭化ケイ素(SiC)半導体の局所電気伝導改質を目指し、半絶縁性SiC基板へフェムト秒レーザーを照射し電気特性の変化を調べた。光源には中心波長800nm,パルス幅130fs,繰り返し周波数1kHzのフェムト秒チタンサファイア再生増幅器を用い、10倍の対物レンズで試料表面に集光させたレーザーを走査した。レーザーの偏光方向を走査方向に対して電場が平行、又は、垂直となるように1/2波長板を用いて調整した。レーザー照射フルエンスは、各偏光ともに1.086J/cmの範囲で変化させた。レーザー照射領域の電気特性を測定した結果、電場に平行にレーザーを走査した場合は、抵抗値は照射フルエンスの増加とともに減少するが、垂直の場合は、照射フルエンスが増加しても抵抗値に大きな変化はないことが明らかとなった。レーザー改質部の走査型電子顕微観察をしたところ、照射フルエンス5J/cm以下の条件では、平行,垂直ともに照射領域全体にファインリップルと呼ばれる構造が形成されるが、平行の場合は照射フルエンス5J/cm以上では、中心領域においてクレーターのような構造が形成されていることが判明した。垂直走査した場合、照射フルエンスが増加してもクレーターが形成されないことから、クレーターの形成が抵抗の低減化に関与することが判明した。
阿部 浩之; 岸本 雅彦*; 村木 啓太*; 内田 裕久*; 大島 武
no journal, ,
水素吸蔵合金Mm(Misch-metal)の機能性向上に関する研究を進めているが、これまで、表面層に高濃度欠陥を生成させることで水素吸蔵特性が向上すること、さらに表面にアルカリ処理を施すことで水素吸蔵特性が向上することを見いだしていることから、電子線照射とアルカリ処理を組合せた複合効果について調べた。その結果、未照射に比べ吸蔵能がおよそ10倍向上することがわかった。この理由は、照射により表面に形成された酸化膜層が、アルカリ処理を施すことではぎ取られ、表面活性した状態に戻り、照射による欠陥形成を利用した吸蔵特性向上効果を最大限に生かせるためと判明した。
大野 真也*; 井上 慧*; 森本 真弘*; 新江 定憲*; 豊島 弘明*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 尾形 祥一*; 安田 哲二*; 田中 正俊*
no journal, ,
本研究ではSi高指数面としてSi(113)面とSi(120)面を対象とした。Si(113)酸化面のO1sスペクトルでは、Si(001)面の場合と同様に、二成分(LBC, HBC)でのフィッティングを行った。過去の報告によれば、LBC成分は低酸化状態(Si, Si, Si強度の和)に、HBC成分は高酸化状態(Si強度)に比例する。本結果から、(113)面では高酸化状態に対応するHBC成分の比率が減少することが明らかになった。一方、Si2p酸化状態の解析ではSi強度の比率は(001)面と(113)面においてほぼ同程度である。したがって、HBC成分の起源は単純にSi強度の比率と対応づけるべきではなくSi-O-Siボンドの歪みの程度にも依存すると考えるのが妥当と思われる。Si(113)面ではSi基板のSi-Si格子間にO原子が吸着する過程が支配的であり、その結果形成される歪んだSi-O-Si中のO原子がLBC成分に寄与すると推測できる。
高橋 良太*; 半田 浩之*; 阿部 峻佑*; 猪俣 州哉*; 今泉 京*; 吹留 博一*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 小嗣 真人*; 大河内 拓雄*; et al.
no journal, ,
3C-SiC(111)/Si(110)薄膜表面にエピタキシャルグラフェンを高品質に形成できることを見いだしている。今回、このグラフェン形成過程を低エネルギー電子回折(LEED)と放射光X線光電子分光(SR-XPS)を用いて詳細に評価した。1250Cのグラフェン化アニール後、LEEDパタンはグラフェンの(11)パタンへと変化した。一方、SR-XPSの結果から、グラフェン/SiC界面には界面層が存在しないことがわかった。これらの知見は既に多数報告されているバルクSiC結晶基板C面(4H, 6H-SiC(000-1))のグラフェン形成過程と同一である。また、3C-SiC(111)/Si(110)表面がC終端であるとのD-TPD観察とも矛盾しない。したがって、Si(110)基板上3C-SiC(111)薄膜はC原子終端であり、その表面のグラフェンはturbostratic stackingをしながら形成されることが明らかになった。
松村 精大*; 山中 祐介*; 鵜殿 治彦*; 山口 憲司; 江坂 文孝; 北條 喜一
no journal, ,
従来-FeSi単結晶基板上にホモエピタキシャル成長を行い、良質な薄膜を得ることに成功しているが、酸化膜除去のために行う熱処理によって、基板表面でSi不足によって穴と突起状の構造が生じることが問題となっている。本研究では熱処理時にSiを照射することでSi不足により生じる表面構造を制御することを検討した。実験では、Ga溶媒で成長させたp型-FeSi単結晶を用いた。ファセット表面を鏡面仕上げし、研磨後、HF(50%):HNO(60%):HO=1:1:20溶液でエッチングし、表面酸化膜と研磨ダメージ層を除去した後、超高真空装置内でSiを照射しながら熱処理を行い、表面構造の変化をRHEEDによるその場観察及び大気中でのAFM測定によって調べた。実験の結果、Si照射下での熱処理によってRHEEDのストリーク強度の回復を確認するとともに、Si照射熱処理後の基板表面には、照射がない場合に見られたような穴状の構造は確認されず、Si照射によって表面形状の劣化が抑えられている様子が確認できた。
加田 渉; 横山 彰人; 江夏 昌志; 佐藤 隆博; 神谷 富裕
no journal, ,
高感度組成分析法であるmicro-PIXE分析法に化学形態分析機能を付与することを目的として、新しいイオンビーム誘起発光分析(Ion Beam-Induced Luminescence, IBIL)システムを開発した。イオンマイクロビーム照射時に、試料中原子・分子の最外殻電子より発生する光子について、波長ごとにその強度分布を取得するために、光検出器として利用する光電子増倍管を電子冷却し、各波長ごとの信号対雑音比を向上させた。3MeV Hをプローブとして、シンチレータ等の波長校正用試料や、10m程度の粒径を有する大気中微粒子に対する分析実験を行った。微粒子試料の分析では、micro-PIXEにより得られたSi K特性X線の分布に対応した領域に、SiOの発光バンド波長帯(425nm)近傍にてmicro-IBILの結像が得られた。試料中の結晶状態等に起因する特定の発光波長に限定したmicro-IBIL分布を取得することで、micro-PIXE分析で取得される元素分布に、化学形態分布を対応付けて可視化することが可能となった。
鈴木 将之; 桐山 博光; 大東 出; 岡田 大; 佐藤 方俊*; 吉井 健裕*; 玉置 善紀*; 松岡 伸一*; 菅 博文*; Bolton, P.; et al.
no journal, ,
将来の小型がん治療器開発におけるレーザー駆動粒子線の励起レーザーは、高ピーク強度、高コントラスト及び高繰り返し動作が望まれている。これを実現するために高コントラスト化が見込めるOPCPA増幅器をフロントエンドに用い、高繰り返し動作可能なLD励起Yb:YAG薄膜ディスクを主増幅器に用いたハイブリッドレーザーシステムの開発進めている。発振器からのレーザーは、オフナー型パルス伸長器でパルス幅1nsまで伸長され、その後ポッケルセルにて10Hzに切り出され、Nd:YAGレーザーの第二高調波を励起光としたOPCPAを用いて、エネルギー3.5mJ(繰り返し10Hz)まで増幅される。さらに波長940nmのLDを励起源としたYb:YAG薄膜ディスクで構成される20パスマルチ増幅器にて増幅される。励起エネルギー1.2Jのときに出力130mJまで得た。この増幅されたレーザーパルスをパルス圧縮器でパルス幅500fs程度まで圧縮を行い、クロスコリレーターを用いて時間的コントラスト計測を行った。その結果、増幅光の150ps直前において約8桁のコントラストを得ることに成功した。従来技術を用いた場合、コントラストは6桁程度と報告されており、その結果と比較すると今回の結果は2桁の向上に成功した。
生田 朋也; 板倉 隆二; 穂坂 綱一*; 横山 淳; 山内 薫*; 神成 文彦*
no journal, ,
本研究は、400nm及び800nmの2色の強レーザー場を同時照射し、エタノールの解離性イオン化反応を起こさせた。生成した光電子と生成イオンを同時に運動量計測し、反応チャンネルごとにイオン化過程の詳細を明らかにし、電子励起の観点から反応機構を議論する。
松倉 武偉*; 鳴海 一雅; 境 誠司; 浜屋 宏平*; 宮尾 正信*; 前田 佳均
no journal, ,
われわれはMBE成長させたFe系ホイスラー合金:DO-FeSi(111), L2-FeMnSi(111)/Ge(111)へテロ界面の結晶軸配向性をイオンチャネリングによって系統的に評価し、その支配因子について研究してきた。本研究では、原子の占有サイトが異なるFeCoSi, CoFeSi(111)/Ge(111)の結晶軸配向性について検討した。200C以下で行う低温分子線エピタキシャル(MBE)成長によってFeCoSi, CoFeSi(111)薄膜(膜厚50nm)を成長させた。Ge111軸での2.0MeV Heチャネリングを後方散乱角165で測定した。FeとCo原子からの散乱スペクトルは、分離できないために同一チャネルとして評価した。測定は熱振動の影響の少ない40Kで行った。薄膜のエピタキシャル成長の軸配向性の評価に重要な軸チャネリングの最小収量()はそれぞれ3.2%と2.0%、チャネリング半値角()は0.91と0.92であった。最小収量()付近のばらつきは、FeCoSi, CoFeSi格子中の各サイトを占有するCo(A, C)とFe(B)原子の乱れによるものと推測される。講演では、(, )とDebyeモデルとBarrette-Gemmellモデルから計算した原子の静的変位を用いて両者の違いを議論する。
安田 良; 野島 健大; 松林 政仁
no journal, ,
本研究では、TNRFにおけるボロン型中性子カラーイメージインテンシファイア(中性子II)の空間分解能と画像上に及ぼす線の影響について評価した。撮像システムでは、中性子IIに加えて、解像度の高い画像を取得するために、高画素数のCMOSカメラを用い、視野2インチ,4インチで、それぞれ約3.6m, 7.2mの微小な画素サイズを実現した。実験では、Gd蒸着膜の縦横方向のラインペアインジケータにより、その空間分解能を評価した。実験の結果、中性子IIで取得した画像が従来のシステムに比べて高解像度であることが確認できた。本講演では、これら空間分解能の結果に加えて、鉛フィルターによる線の特性評価の結果の詳細について報告する。
笹瀬 雅人*; 岡安 悟; 山本 博之
no journal, ,
金属ナノ粒子が絶縁体中に分散した材料は、可視光領域において大きな非線形感受率と、ピコ秒レベルの応答性を有していることから、大容量高速伝送化に対応した次世代スイッチング素子材料として期待されている。この特性向上には、ナノ粒子の相安定性保持とともにナノ構造制御による動作波長の調整が不可欠である。イオンビームは照射エネルギー・照射量などのパラメーターを制御し、局所的に高エネルギーを付与することが可能であるため、物質中のナノ構造制御に有効な手法の一つである。本研究では、ガラス母相中にAuナノ粒子が配列した試料に対して、高エネルギー重イオン照射によりナノ構造制御を試みた。ガラス母相中に成長させたAuナノ粒子に200MeV, Auを照射した結果、透過型電子顕微鏡による観察から、イオン照射前のAuナノ粒子の形状はほぼ球形(直径30nm)で母相内に整列する一方、イオン照射後は粒子が分散するとともにその形状が大きく変化し、イオンの入射方向に伸びたロッド状となることが明らかとなった。
西内 満美子; Pirozhkov, A. S.; 小倉 浩一; 谷本 壮; 榊 泰直; 堀 利彦; 匂坂 明人; 余語 覚文; 福田 祐仁; 金崎 真聡; et al.
no journal, ,
本講演では固体薄膜ターゲットを用いた陽子線発生実験の結果を述べる。レーザー駆動陽子線の最大エネルギーは集光強度に依存して高くなる。より少ないレーザーエネルギーで高エネルギーの陽子線を発生させるには、集光強度を向上させることが必要不可欠である。われわれは、関西光科学研究所における100TW級レーザーJ-KARENシステムのポテンシャルを最大限に引き出すため、レーザーの伝送光路において、波面精度のよい大口径光学ミラーの導入、及び伝送光路におけるエネルギーロスを減らすためのコンプレッサー位置の移動を行った。その結果レーザー集光強度は去年の11月に行った実験に比して1桁近く向上した。さらに、繰り返し供給可能なマイクロメータレベルのテープターゲットを用い、最高エネルギー23MeVの陽子線発生を記録した。これは、100TW級のレーザーにおいては世界最高レベルとなっている。さらにプラズマミラーを導入して11桁以上のコントラストを持つレーザーパルスを生成し、ナノメータレベルターゲットによる陽子線発生を行った。本講演において、詳細結果を発表する。
佐々木 明; 西原 功修*; 砂原 淳*; 古河 裕之*; 西川 亘*; 小池 文博*
no journal, ,
半導体リソグラフィの将来のさらなる微細化に用いられる、波長6nm帯の光源の特性について、原子過程モデルをもとに議論する。SnやXeにおいて13.5nm領域で発光した4d-4f遷移の波長は、原子番号を増すに従って短波長化し、Gd, Tb等を用いて、波長6nm帯での発光が得られることを示す。等温膨張プラズマの相似解に基づいて、発光効率や励起に必要なレーザー強度を評価したところ、GdやTbにおいても、SnやXeと同程度の効率が得られる可能性があるが、励起により高い温度(100eV),高いレーザー照射強度(10W/cm)が必要なことがわかった。
福田 祐仁; 榊 泰直; 堀 利彦; 反保 元伸; 倉島 俊; 神谷 富裕; 近藤 公伯; 金崎 真聡; 山内 知也*
no journal, ,
固体飛跡検出器CR-39は、レーザープラズマなどの電子線やX線などが混在する場においても、イオンビームを選択的に検出することができる。しかし、阻止能がCR-39の検出限界以下であるような高エネルギーイオンビームの検出は不可能である。このような場合、数枚のCR-39を束ねたスタックを用いて、高エネルギーイオンビームの特性評価を行うことが一般的に行われている。われわれは、CR-39の後方に置いた散乱体からの後方散乱粒子を検出するという、簡便な高エネルギーイオンビームの特性診断法を考案した。この手法により、CR-39の裏面に形成されるエッチピットを観察し、検出閾値を超える高エネルギーイオンビームの診断が可能であることを確認した。
金崎 真聡; 山内 知也*; 福田 祐仁; 榊 泰直; 堀 利彦; 反保 元伸; 近藤 公伯
no journal, ,
電子線やX線などが混在する複雑な放射線場において、イオンビーム診断は新しい研究を要請している。特に、ビームが高強度パルスとして生じる場合には適用可能な検出器は限られる。レーザー駆動粒子線加速はそのような典型例であり、CR-39固体飛跡検出器にはイオンのみを選択的に検出する能力がある。CR-39では、個々のエッチピットを観察する場合、光学顕微鏡下における計測ではフルエンスが10ions/cm以下に限られる。また、阻止能が検出限界以下であるような高エネルギービームの検出は原理的に不可能である。本研究では、適切な散乱体の上においたCR-39の裏面に形成されるエッチピットを用いて、検出閾値を超える高エネルギーイオンビームの診断が可能であることを確認した。